(県議会)議事録
令和7年6月議会 教育・スポーツ委員会(2025年7月1日)
【質問 筒井タカヤ県議】
今年、2025年11月15日から11月26日まで、東京都を中心に開催される第25回夏季デフリンピック競技大会が行われます。今大会は100周年記念大会で、日本で初めてのデフリンピック開催とのことです。
デフリンピックとは、国際ろう者スポーツ委員会 ICSDが主催する聴覚障害者を持つアスリートのための国際総合スポーツ競技大会で、オリンピックやパラリンピックと同様に4年ごとに開催されることのようです。
開催場所は、東京都内を中心に、静岡、福島でも行われます。 参加国は、地域は、70〜80か国で、21競技のようです。
質問の本論に入ります。
私ども愛知県と名古屋市は、来年、2026年、アジア競技大会とアジアパラ競技大会を開催します。
特に、身体障害者のパラ競技と聴覚障害者のデフリンピックでは、障害の違いはあるものの、ある意味の相違はあるものの、その心においては、共通するものがあると思います。
そこで質問です。
デフリンピックを支えている運営主体の組織と東京都の行政当局の関わりと、開催運営費について、知り得る限りの情報をお話ください。
私が知る限りの情報では、愛知県は1人だけの人員が参加しておられるということは、事実でしょうか。
お話ください。
私が知る限り、たった1名だけです。
東京だけではなく、静岡、福島の両県も加わっているようですが、開催地での決定は、いかなる状況で決定したのか、この静岡、福島県の競技・運営の支援・協力の体制をお話ください。
愛知県、名古屋市として、デフリンピックへの支援体制・協力についてお話ください。
静岡、福島の両県でもデフリンピック競技が行われるなら、なぜこの愛知県、名古屋が積極的に会場のいわゆる誘致・協力の手をあげなかったのか、私は不思議でなりません。
アジア競技大会を広報する貴重な場を避けるようにしながらとしか私には映りません。
以上、4点について、答弁を求めます。
【答弁 企画調整課担当課長】
始めにデフリンピックの準備運営体制につきましては、全日本ろうあ連盟と東京都が協働して行っており、全日本ろうあ連盟内には、大会主催者との窓口などを担う組織が設置され、競技や会場運営などの運営実務を東京都スポーツ文化事業団が担っております。
東京都は、当事業団へ職員派遣のほか、大会の機運醸成のための取組を行っております。
また、デフリンピックの大会開催に係る計画額は、2023年12月に公表されております資料では、会場の仮設費や選手団の輸送等で130億円となっております。
次に、デフリンピックの開催地について、東京都外の静岡県の日本サイクルスポーツセンターで自転車競技、また、福島県のJヴィレッジでサッカーが開催されますが、公表されている資料では、競技会場は、選手や競技運営にとっても良好な環境を備えた、最適な会場を選定したとされております。
なお、静岡県、福島県の両県は、公表されている資料から、大会の機運醸成などで連携協力とされており、両県のホームページには、デフリンピックに向けた機運醸成の取組などが紹介されております。
次に、デフリンピックへの本県の支援・協力についてですが、昨年度、2024年度からデフリンピックの運営実務を担う東京都スポーツ文化事業団へ1名の職員を派遣しております。
また、先月6月1日と今月、本日付けになりますが、各1名を新たに派遣しており、現在3名の職員を派遣しております。
最後に、デフリンピックの競技会場の本県の招致・協力についてですが、競技会場について、大会の運営組織等から本県に対する協力要請はありませんでしたが、デフリンピック開催期間中にアジア・アジアパラ競技大会のPRブース出展を調整しており、大会の広報に努めてまいります。
【質問 筒井タカヤ県議】
今回のアジア競技大会、アジアパラ競技大会が愛知・名古屋で開催されます。
基本的なお話をさせていただきます。
今回のアジア競技・パラ競技大会の開催立候補に名乗りを挙げたのは、日本では福岡県でした。しかし、後に、大会開催に伴う運営費が膨大な巨額な費用となることが判明して、立候補の辞退をしたのです。
しばらくして、大村知事がどこにも具体に相談することなく突然、アジア競技大会・パラ競技大会の開催の立候補に名乗りを挙げられ今に至っております。
質問の@は、福岡県が膨大な開催費用を検討して立候補辞退した理由の中に、これまでのアジア競技大会、東京大会、広島大会では、万博やオリンピックと違って、日本の国としての開催支援のお金は支出されず国からの運営の助けは無いということでありました。
そこで、アジア競技大会の開催には、国から運営費の支援、お金は出ない、期待が出来ないことを承知の上で愛知・名古屋大会を、開催を決定したのだと理解してのことだと、私は思っております。
勿論、大村知事、愛知県は、日本の国の支援を確約しての判断ではなかったと存じます。この点についての、明確な答弁を求めます。
次に、国との協議をなされて、アジア競技大会開催を決めた経緯についてお話しください。
もし、国との支援金の協議も無いまま、合意も無いまま、アジア競技大会を決めた経緯なのですか。
(答弁を求めます。)
次に、アジア競技大会・パラ競技大会、愛知・名古屋の開催に際し、運営費の全てにおいて、予想以上の経費となるとして、慌てて国からの大幅な支援を求めて陳情を行っておりますが、これが、報道されています。
国に支援を求める背景、理由に昨今の物価・人件費・資材の高騰を声高に主張しておられます。
しかし、これまでのオリンピック、万博、科学博でもそうですが、愛知でもそうですが、その翌年には、必ず資材高騰、人件費の高騰を迎えております。
今更、最近物価の高騰、人件費の高騰と言うのは、どうも理解ができません。 衆参の両国会において、アジア競技大会・パラ競技大会について、地元の国会議員から、石破総理を含め所管大臣への支援を求める議論が行われています。
国としても、アジア競技大会・パラ競技大会への協力に対する、理解をした、前向きな答弁はあったことが、国からの支援金を出すとした回答は、今まで、国会の委員会議論では一切ありません。
愛知県議会、名古屋市会、地元経済界からの陳情も再三行われています。
今議会で大村知事は、石破総理は国も骨太に支援するとの決定を得られたからと、県民・市民にも大丈夫だ、大丈夫だとの回答をされています。
しかし、よくよく考えると、愛知・名古屋からのアジア競技大会・アジアパラ競技大会への協力・支援を求めるも、ズバリ国としての巨額なお金を求めている内容は今まで一切、明記されていません。
更に、支援のお金は、これこれ、どうしても不足だから、500億円、否、1,000億円ほど負担してくださいとの明記がありません。
事業をするにも、家のローンを考えるのも、金融機関、即ちお金を出す側にこれこれのお金を求めるのが、色んな筋を並べ立てるのが本来のことです。
何故、具体的な数字を示さないのですか。
(答弁を求めます。)
いくらかも不明のままで、だいたい推察せよとの要求、お願いは、真剣に検討されない。国へ求める支援金の数字をいつ示されるのか。
(答弁を求めます。)
【答弁 企画調整課担当課長】
まず初めに、国との協議についてですが、アジア競技大会の開催が決定した2016年当時、国からの財政支援は見込んでおらず、開催経費は850億円とし、行政負担の600億円については、愛知県と名古屋市が2:1の負担割合で負担することとしました。
次に、国の支援にあたっての具体的な数字の提示についてでございますが、委員御指摘のとおり、国に支援要請を行うに際しては、収支見込や必要経費を精査する必要があります。
現在、組織委員会において、OCAやAPC、各競技団体等と大会運営に係る計画作成など、協議・調整を進めており、必要経費の精査を行っていることから、現時点で具体的な数値をお示しすることはできません。
支援要請額をしっかりと固めたうえで、今後、国に対する支援要請を行ってまいります。
【質問 筒井タカヤ県議】
骨太の支援の国の回答とは、何のことだと理解されているのか。
答弁を求めます。
【答弁 企画調整課担当課長】
6月13日に閣議決定されました骨太の方針2025の本文に「アジア・アジアパラ競技大会の意義等を踏まえた各般の開催支援」が明記されました。
引き続き、財政支援、人的支援など、国の適切な支援を要請していきたいと考えております。
【質問 筒井タカヤ県議】
まもなく、参議院選挙が行われます。
今回の東京都議会議員選挙の結果を推察すると、与党、自民、公明は、どうやら大敗が予想され、野党政権が、大連立も含めて、いろいろな検討がされるかもわからない状況になっています。
石破総理の、意味不明なアジア競技大会、アジアパラ競技大会への「骨太」の支援の約束の決定そのものがすぐ立ち消えとなると思います。
県当局の理解はどのようですか。
答弁を求めます。
【答弁 企画調整課担当課長】
骨太の方針の本文に明記されたことにつきましては、大会の成功に向けた大きな一歩であると認識しております。参議院選挙の結果に関わらず、具体の財源確保を始め適切な支援について、関係方面と十分協議し、国へ要請してまいります。
【質問 筒井タカヤ県議】
要請することは、何回やってもいいんですけれども、今、この参議院選挙の結果によっては、国がどう進むかが大きく変わるわけです。
全国の47都道府県、愛知と名古屋の競技会は、こんなところで金を大量に使ってもらっては困るというのが本音だと私は思いますし、そんなわがまま通じるのかなというふうにさえ思慮するわけであります。
そういったことも含めて、よくよく対応を考えないと、私はだめだというふうに思っております。
物価対策・教育・福祉・医療に国も県市も必死な時に、愛知・名古屋のアジア競技・パラ競技に膨大な国費を投入するなんて、とんでもないという声が、そこに渡すならば、非常に難しい状況に、私はなるのではないかと考えます。
そういったことも踏まえて、心得ていただかないといけないと思います。
考えてみれば、石破総理の骨太の話は、一笑に終わる可能性も無きにしも非ずです。
その時を考えて、どう対応するかを考えておくべきだと私は思います。
こういったことを感想を述べさせていただきました。
これはそんなに間違っていないと思いますけど。
岐阜県や、三重県、静岡県の仲間と話をすると、必ず、ちょっとそれは、愛知・名古屋は傲慢だという話が聞こえてきます。
よく心得ていただければと思います。
もう一つお尋ねします。
アジア競技・パラ競技、愛知・名古屋の選手村の宿泊施設についての質問です。
(質問の1)
アジア競技・アジパラ競技大会の選手村は、名古屋競馬場を取り壊し、その跡地に完成させるとのパンフレットを私は承知しております。
とても素晴らしい計画、構想のように思えました。
そこでお尋ねします。
どこに問題があって、その選手村が消えてしまったのですか。
その当時から、私は何も理解ができません。
ご説明ください。
何故なんでしょう。
(当局の説明を求めます。)
それと、アジア競技大会愛知・名古屋の選手村の建築構想の建物計画とは、いったいあの当時、どのようなものだったのでしょう。
建築費の「負担」というのは、誰がどのように負担して作っていき、販売していくのだったのでしょう。
建築後は、この建物は、計画的に賃貸か分譲住宅、それとも公営住宅を考えたのでしょうか。
ちょうど東京のオリンピックがそうでした。
ただ、たまたま、あそこの土古のところについては全く不適格だと思います。
私が知る限りの情報では、施工業者が建築して分譲する責任があったと思っています。
(詳細をお話しください。)
【答弁 企画調整課担当課長】
始めに選手村整備の取り止めについてでございます。
東京2020オリンピック・パラリンピック大会後、国際スポーツに対する厳しい世論が高まるなか、アジア・アジアパラ競技大会を取り巻く環境も大きく変化しました。
建設資材や人件費の高騰などの要因も重なり、収支見通しが不透明となるなか、計画どおりの規模で選手村の整備を実施した場合、総事業費は予定額を上回る可能性がありました。
また、コロナ禍において選手村へ選手を集約させること、選手間の交流を促すことは、集団感染のリスクを高める恐れがありました。
こうした要素を考慮、判断のうえ、選手村の整備を取り止めることしたものであります。
次にアジア競技大会の選手村建設構想の建物建築計画についてであります。
アジア競技大会への参加が見込まれる選手団最大1万5千人のうち、選手村では約1万人を収容することを想定しておりました。
具体的には、民間事業者が整備予定であった分譲マンションなどを活用するほか、周辺に仮設施設を作る計画でございました。
次に選手村の建設にかかる費用負担については、選手村として活用する住宅等の仮設整備は組織委員会が負担することとしており、分譲マンションのほか、複合商業施設、複合型福祉施設、スポーツ施設などの、まちづくり事業は民間事業者が負担することとしておりました。
最後に、建築後の建物計画につきましては、民間事業者からの提案により、分譲住宅を宿泊施設として活用する予定でございました。
【質問 筒井タカヤ県議】
ご説明はよくわかりますが、ここの住宅地、この場所、名古屋市内の中でも一番地震や津波、川によって、ここが一番する浸水する地域なんですね。
それはみんな知ってるんですよ。
かつて、名古屋市内で土地の高騰があったとき、たった一ヵ所だけ下がったところがあります。
それがここの地区です。
そういったことを考えてみれば、ここに住宅を作って分譲して何かを作る、あり得ない話。
まして、教育環境だとかそういったもの見てみたとき、まったくその対象外で、もしそこに住宅を作ったとしたら、誰も小中学校やいろんなところに喜んでくるような環境ではないということははっきりわかっていた。
そこで強行したこと自体が間違いなのです。
私はそういったことも含めてかつて、もっと正直に言わなきゃいかん。
これでたらめだったんだと、そういうことです。
それと、いまその代わりに、クルーズ船を利用しての選手村。
クルーズ船、私のこの間2月の議案質疑を行いました。そのクルーズ船の、どの船を利用するか決まっていると。
だって、世界中どこのクルーズ船みても契約ができないですよ、今頃。
これしかなかった。それも私、悪いとは言ってない。
いいものでしたよと。
巨額の巨大のクルーズ船というと、豪華客船のように思えるけれども、この船だけがなぜか修学旅行的な、要するにアパホテル的なホテルなんです。
なかなかいいもんじゃないですか。
それを推し進めているんですけども。
更に、県の職員も名古屋市の職員も体験しに行っているわけですよ。
それを公表しないというのはどういうことですか。
前もお話しましたけども、巨大クルーズ船「コスタ・セレーナ」号です。
これ以外にないんですよ。
世界中で予約できる船はない。
なんでこれを発表しないんですか、ということです。
要は、競技団体とかそういったものは、どのような船で、どのような構造で、そして選手として差がないのか、そういったものにつながらないんですよ。
早くやるべきなんだと思います。
なんでこれがここまで来てもできないのか。
仮契約もできてない。契約もできてない。
どういうことなんですか、ということです。それを私はお尋ねしているんです。
なんかもったいぶってやっているような感じがしてなりませんが、この船しかないんですよ。
だから、はっきりとこういったものをきちんと言えない、今もそれを公表できない、背景と理由は何ですか。
(答弁してください。)
【答弁 計画推進課担当課長】
活用の可能性がある船舶や船会社名につきましては、船会社との協議、交渉に影響を及ぼす恐れがありますので、現時点で公表できないということをご理解賜りたいと申します。
今後、交渉先との協議が整い次第、公表させていただきます。
【質問 筒井タカヤ県議】
先ほども言いましたけどねえ、県の職員も名古屋市の職員も、この船を見て、そして、報告も出ていると思うんですよ。
それが、なんで出来ないんですかということ。
問題は、なにが問題で、こんなけ具体的に進まないのかということ。
あのときの2月の時点でもお話しましたが、これ今もう7月ですよ。
アスリートたちがいろいろな考えをもって、そのところでどういうふうに生活し、そして、能動的に選手が過ごせるか。
要は、クルーズ船というのは、大きな海辺のところの、窓から見えるところもあれば、船倉のところの窓がないところもあるんですよ。
そういったものがあるだけに、はっきりとやっていかないといけないと思いますよ。
なんの理由があって言わないんだ。ということしかいいようがない。
この船しかない。
もう他の船は、運航計画はできているんです。
県は、この間もそうだけど、同じような船で間違いないと、この船なんですよ。
だから、もっときちんと発表すべき時は発表し、そして、ご理解していただくことはご理解をし、やっていかないと、後々なればなるほど難しいですよ。それを心配して。
今日はまだ1時間くらいやるつもりでおりましたけれども、どうも、当局との接触のときに、私52年目の県会議員だけど、一切ノーコメント。
文書を出して、こういう質問をしますと言ったけど、受け取ったけど何もない。
反応もなければ何もない。こちらから議会事務局を再三通じて、教育委員会を通じて、アジパラというのはこんなもんかいな、こういうものにしか理解できません。
これ、特別な県の組織でも何でもないんじゃないですか。
ポイントを押さえないといけないし、言うべき時は言わないといけない。
委員会だってそうじゃないですか。 言うときに言わないんで。
腹に収めているんはあなたの方でこれまずいんじゃないですか。
というふうに思いまして、あんまり長い演説していてもしょうがないと思いますので、終わります。
(以上です。)